大王閣(だいおうかく)
野生種の中立葉性でやや荒め。春から夏に黄金色の葉元に薄い黄緑色を染める。秋には更に一段と黄金色を深め優美な姿は見事である。
平成12年登録 茨城県水戸市 中山 信俊
泰黄冠(たいこうかん)
羽衣の変化種で、葉幅のある大葉。春先から黄色に染まり、うろこが荒く入る。初夏よりウロコに紅を掛け、秋には見事に紅葉する。
平成11年登録 岐阜県可児市 柳生 泰幸
泰山宝(たいざんほう)
自然実生。檜葉系中型葉のやや立葉性で初春より葉先に白黄色の曙斑がで出始め夏季にかけて黄色く全葉に広がり、秋には艶やかな橙紅色に映える紅葉を見せてくれる。
平成28年登録 愛知県一宮市 平松 秀明
泰平冠(たいへいかん)
泰平楽の斑入り種でモール糸を束ねて植え込んだような感じがする。春から芽出しに金斑が淡く現れ、秋には明るい紅色に紅葉する。
昭和27年登録 栃木県宇都宮市 睦會発表
泰平楽(たいへいらく)
丸味を持った葉に短い毛を無数に生じたようなもので、濃緑のモールを束ねた感じの草姿。草丈は低い方で、秋には繊紺色に紅葉する。
昭和18年登録 金龍會発表(東京)
高尾錦(たかおにしき)
中立葉性で葉幅が広く、葉組やウロコともにやや荒いが茂りは良い。黄金地に中白斑で夏中白く、秋は青く、紅葉は鮮やかな紅色になる。
昭和32年登録 東京都八王子市 新井 庄太郎
宝獅子(たからじし)
宝山の変化種で、下垂して、一回転するほどに巻き込む。葉組はやや荒くウロコもなめらかでない。色調は黄。秋の紅葉は紅色になる純固定品種
昭和32年登録 静岡県富士宮市 佐野 源重
旧名 玉龍
宝姫(たからひめ)
金宝錦の挿し芽変化種。分解が少ない細身の檜葉系中型葉、夏は黄緑色の地に白黄色の曙斑を全体に現し、秋の紅葉は紅橙色に染まり見事である。
日照 中日
肥料 普通
令和4年登録 栃木県佐野市 梅沢 年明
玉織姫(たまおりひめ)
細かな平葉性で、よくつんで玉のような姿になる。葉先から黄色の曙斑が現れ。同時に中間段斑もできる。紅色に紅葉する。
昭和23年登録 茨城県水戸市 高品 松太郎
旧名 金玉麟
玉麒麟(たまきりん)
葉肌がやや荒い。つまり気味の常葉。濃緑色であるが、よく似た「八重麒麟」より淡い。夏、葉先に赤褐色の玉をつけるので、この名がついた。秋の紅葉は特別しない。やや濃緑に紫を掛け、緑が深まる感じになる。
玉姫龍(たまひめりゅう)
細く分岐の少ない葉組で、茂りがよく玉型になる。緑色の地合いに白砂子斑が葉先からよく入り、秋には紫色を淡く掛けて紅葉する。
昭和25年登録 静岡県富士宮市 若林 茂
多摩紅花(たまべにばな)
檜葉系中型葉のやや太葉の曙斑類品種である。夏には緑色の地合に白黄色の日照斑が現れる。秋には鮮やかな赤紅色に染まり優雅な紅葉美を見せてくれる。
日照・中日
肥料・普通
平成31年・令和元年登録 東京都昭島市 清水 正記
丹頂(たんちょう)
葉元が太く、葉先にいくにしたがって分岐する。葉行きはよく丸型となり重ねもよい。葉はきわめて濃い緑色。葉先に白に近い黄曙斑を現し、白黄斑は中斑になる。そのころから淡い紅色を掛けはじめ、秋の地合いは紫に近い色合いになる。
千代田染(ちよだぞめ)
中形の小枝葉。緑色の葉と黄色の葉先に黄色を配した葉を少しまじえる。時に黄色の散り斑や砂子斑を現す。
昭和55年登録 栃木県宇都宮市 岡島 秀光
茨城県水戸市 山野 昇
艶姫(つやひめ)
自然実生であり、檜葉系短葉でよく密生し、玉型となる。夏には全葉が黄金色に輝き、更に秋には全体が赤橙色の紅葉に染まり映えて美しい。
日照 中日~強日
肥料 普通
令和4年登録 滋賀県米原市 山田 義憲
旧名 櫛目ノ孫
天賜冠(てんしかん)
玉獅子の変化種でやや太葉。春の芽出しから銀白色。次第に中斑となり、夏には緑色が強くなる。秋には黄茶色に紅葉する。
平成12年登録 静岡県浜松市 大野木 義次
天子ノ誉(てんしのほまれ)
小紋錦の変化種。立葉性で三角方に葉が出て、夏は銀色に近い色が出て、秋の色は濃赤色に染まる。性格は丈夫で成長も良く育てやすい。
日照・強日
肥料・普通
平成31年・令和元年登録 静岡県富士宮市 橋本 清
天司宝(てんしほう)
天龍の変化種で、端的にいえば天龍の細葉。龍葉が中間から分岐して、7~8枚の枝葉が行儀よく並び、扇状となる。中砂子斑と黄曙斑を現し、褐紫色に紅葉する。
昭和49年登録 静岡県富士宮市 橋本 伝一
天龍(てんりゅう)
金龍の変化種で、一本葉の先が割れて手のような葉の集団。地合いは濃緑色に葉先から深く金砂子斑を現す大葉物。赤の強い紅葉となる。
昭和27年登録 栃木県宇都宮市 鈴木 治平
独眼龍(どくがんりゅう)
金龍の胴吹き脇芽変化種。一本葉と分岐葉の混成であり中日管理にて夏から秋にかけて白色と黄色に輝き、秋には赤紅茶色に染まる。
日照 中日
肥料 普通
令和4年登録 宮城県黒川郡大和町 遠藤 功
常磐ノ光(ときわのひかり)
雲井鶴の変化種で、やや下垂葉。光のある白曙斑がほぼ全葉におよぶ。緑はやや淡い。秋には透き通るような紅葉をする。
昭和48年登録 茨城県水戸市 矢崎 豊信
轟(とどろき)
明星の変化種で濃緑色で葉幅と葉肉がある。葉組はやや荒い。黄色の散り斑が鮮やかで、夏ごろから桃紅色に染まりはじめ、紅葉期には一段と色彩を強める。
昭和50年登録 茨城県水戸市 山本 五郎
十符錦(とふにしき)
玉麒麟の変化種でつまり気味の常葉で、濃緑色の地合いに萌黄色の刷毛込み斑と黄斑が入る。強日管理では徐々に萌黄部分が全葉黄斑となり。さし芽から3年くらいは玉麒麟と同じ、その後の色彩変化が出てきまる。
平成28年登録 宮城県利府町 伊藤 庄之進
友白髪(ともしらが)
枝組はやや荒い。ごく淡い緑色の地合いに白の刷毛込み斑がところどころに現れる。時に芯が純白に変化し、芯止まりになることがある。淡い茶色に紅葉する。
西ノ有明(にしのありあけ)
芽の薄い平葉性で、葉組は粗く葉重ねはよい、手でなでると葉先が折れて飛び散り、あるいは強風にも葉先が飛ぶので思わぬ鉢の端に芽出ししていることがある。春頃、透き通った感じの中黄斑を持つ。夏以降斑は消える。